Life

拓海広志「アルバトロス・クラブ創立25周年!」

今年はアルバトロス・クラブの創立25周年&アルバトロス・プロジェクトの実現20周年の年ですので、12月に三浦半島の三崎にてそれらを記念するイベントを開催することにしています。ご関心のある方はご連絡ください! ★開催日 : 2014年12月6日(土) ・第1部…

拓海広志「『グローバル』の普遍性」

今年の正月早々に尾原和啓さんが主宰された「Chaotic Pod 2014」なる秘密会議(笑)に参加させていただいた際に、尾原さんから「(1) 2014年はどんな年になると思いますか?」「(2) その理由は何ですか?」「(3) そのさきがけ・事例は何ですか?」というお題…

拓海広志「水戸でコーヒーを楽しむ会」

日本コーヒー学会のお招きを受け、来たる6月23日に水戸市の常陽藝文センターにて講演をさせていただくことになりました。よろしければ、お越しください。 ========================== 水戸でコーヒーを楽しむ会「コーヒー・イメー…

拓海広志「吉本隆明さんのこと」

吉本隆明さんがお亡くなりになりました。僕は18−20歳の頃に吉本さんの全著作を読んだのですが、その骨子を整理して自分なりの考えを付記した「吉本隆明ノート」なるものを大学ノート3冊分作ったくらいなので、当時吉本さんの思想には相当影響を受けていたの…

拓海広志「梅雨空の週末」

僕は週末の大半を海で過ごすか、そうでなければ西宮の里山をジョギングで散策したり、仲間たちと一緒に楽器をかきならしたりして過ごしている。しかし、大好きな芝居や映画があれば、たまには街に繰り出すこともある。もちろん、そんな中でも仕事だけは「24…

拓海広志「米沢にて・・・」

ゴールデンウィークを利用して、山形県の米沢に行ってきました。米沢には、今回の地震・津波で被害を受けた方々や原発事故のために移動を余儀なくされた方々が福島県から大勢避難して来られています。そうした方々の生活支援のために米沢市や山形県の行政も…

拓海広志「丸山弘志さんからの便り」

古い友人の丸山弘志さんから便りをいただきました。丸山さんは、かつて中村敦夫参議院議員の公設第一秘書を務め、環境政党「みどりの会議」の事務局長として活躍した方ですが、以前は日本リサイクル運動市民の会=環ネットワーク株式会社に在籍して、「らで…

拓海広志「東北地方を襲った地震と津波」

3月11日。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が起こったときに、僕は東京の新木場にいた。今回の震災で東京はほとんど直接的な被害を受けていないが、この界隈は埋立地のせいか多少の被害を受けた。道路のアスファルトに亀裂が入って泥水が噴出し、その中…

拓海広志「立教大学の学生たちと飲む」

山口県の田布施町に住むカヤック仲間の松村文彦さんがこの秋に行われた田布施町長選挙に出馬したのだが、残念ながら僅差で敗れてしまった。そこで、立教大学の加藤晃生さん、またサーファーでカヌーイストのケニー金子さん(デューク金子さんの息子さん)と…

拓海広志「遠軽にて・・・」

北海道の旭川、そして遠軽に住んでいた母方の祖母が亡くなったので、久しぶりに遠軽を訪ねることになった。祖母は若かりし頃に宝塚歌劇団で活躍したこともあり、歌とダンスをこよなく愛する人だったが、その影響を受けた育った僕の従妹はバレリーナとなり、…

拓海広志「理学とLogistics」

先日、「渋滞学」や「無駄学」で知られる西成活裕さんが座長を務める某研究会(非公開)で、製造業のGlobal SCMとLogisticsにおける課題について講演する機会を与えていただきました。 僕はこれまでにも類似のテーマで、国内では東京商工会議所、在東京ドイ…

拓海広志「Rosina Wachtmeisterさんの猫」

僕はRosina Wachtmeisterさんの描く猫が大好きで、以前からコーヒーカップやティーカップには彼女の猫の絵が付いたものばかりを使っています。凛としたシャープなたたずまいと、自然に溶け込んだ自由で伸びやかな姿態。そして恋人や家族、友人や仲間に対する…

拓海広志「『インターセックス』に寄せて」

僕は10年程前から性同一性障害の問題に少し首を突っ込んでいるのですが、多くの人の勇気ある行動や発言によって、最近はこの問題に対して徐々に社会の理解が得られるようになってきていることを嬉しく感じています。 生物界における性のあり方はなかなか多様…

拓海広志「上川あやさんへの応援メッセージ」

自分が内面に抱える難問をごまかすことなく、真っ直ぐ向き合って乗り越えてきた人だけが持つ優しさ。それが、数年前に上川あやさんに初めてお会いしたときに受けた僕の第一印象です。その後、彼女が世田谷区議会議員に立候補すると聞き、僕は彼女ならきっと…

拓海広志「『蔵人(クロード)』に寄せて」

20数年来の我が愛読誌『ビッグコミックオリジナル』にこの作品の連載が始まり、しばらくは「どうなることか」と固唾を呑んで見守っていました。と言うのも、僕には尾瀬あきらさんの名作『夏子の酒』を読んで大いに感動した過去があるので、再び酒造りを主題…

拓海広志「『大阪ハムレット』に寄せて」

第三者からはチッポケに見えても、当事者にとっては人生を左右しうる深刻な問題。ごく普通の日常に潜むそんな問題を軸に、森下裕美さんは様々な物語を紡いでいきます。舞台となるのは天下茶屋、岸和田、難波、天保山といった大阪の人情あふれる町々。。。 登…

拓海広志「『薬物依存を越えて』に寄せて」

以前『薬物依存を越えて』の著者・近藤恒夫さんを西宮にお招きして講演をしていただいたことがあるのですが、その際に近藤さんがおっしゃっていた「政府広報は『覚醒剤をやめますか? それとも人間をやめますか?』なんて言うけど、実のところ覚醒剤をやるの…

拓海広志「『遺伝子工学の現状と未来』に寄せて」

遺伝子工学が世間の脚光を浴びるようになったのはかなり前のことですが、昭和57年に出版された『遺伝子工学の現状と未来―アメリカ合衆国議会特別調査』を読み直してみました。その中で、植物の遺伝資源取り扱いにおける問題点として指摘されていた以下の点は…

拓海広志「『東京タワー−オカンとボクと、時々、オトン』に寄せて」

リリー・フランキーさんの『東京タワー−オカンとボクと、時々、オトン』はとても心地よいリズムを持った文体の小説で、内容的にもかなり面白いです。リリーさんは僕と同世代の人なので小説の背景となった時代に対する感覚が似ており、僕はその分余計に感情移…

拓海広志「『子どものアトピー診察室』に寄せて」 

書店へ行くとアトピーについて書かれた本の種類の多さに驚かされることがあります。試みに頁をめくってみると、「これで必ず治る!」というふうに断定調で書かれた本の多くは言わば民間療法的な内容で、怪しそうなものも多い。 でも、医師が書いたものの多く…

拓海広志「『行とは何か』に寄せて」 

本書に登場する小林栄茂師は比叡山の千日回峰行を成し遂げられた方ですが、筆者である藤田庄市氏のインタビューに答えて「修行はすればするほど、悟りから遠くなります」と語っておられます。 荒行によって肉体を酷使したあげくに見る幻覚や、陶酔状態の中で…

拓海広志「『13のエロチカ』に寄せて」

男性の性は時空を越えて飛翔しているように見えても、実は卑小な想像力の表層に由来しますが、女性の性は身体の奥深くで異次元とつながっているような気がします。 でも、それもまた男性が勝手に抱くファンタジーなのかも知れず、実は女性の性もその想像力に…

拓海広志『「イントゥルーダー」に寄せて』

高嶋哲夫さんの小説と教育・学校問題についての論稿は一通り読んでいるのですが、「どれか一作を」ということになると、僕はサントリーミステリー大賞・読者賞の受賞作『イントゥルーダー』を挙げます。 かつて原子力の研究者であった高嶋さんには、科学や技…

拓海広志「『無常の構造』に寄せて」

日本人の自然観や社会観を語る上で見落とすことができないものとして、無常観をあげることができます。 磯部忠正氏は、自然を宇宙の生命リズムとして読みとり、それに合わせて生きるべきだとする日本古来の思想が無常観の根底にあると語ります。 この思想に…

拓海広志「『生命を捉えなおす』に寄せて」

新年明けましておめでとうございます。 昨年はこのブログを読んでいただき、ありがとうございました。 2007年が皆さんにとって良い年となるよう、心からお祈りしています。 今年もお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。 * * * * * 先ほど…

拓海広志「『カルトか宗教か』に寄せて」

「健康」「癒し」「自己発見」「自己開発」といったものを求める、一見何の問題もなさそうな社会潮流の中にカルトが潜むことがあります。 日本社会がオウム真理教を生み出したことや、その活動が長い間放置されていた背景に、こうした「健康カルト」の広い範…

拓海広志「『ガイア−母なる地球』に寄せて」

『ガイア−母なる地球』はデイヴィッド・ブリン氏の小説ですが、同氏のロマン主義的自然保護イデオロギーに対する批判には僕も共鳴できる点があります。 ブリン氏の思想の根底にあるのは、もともと人間という生物は自然環境に対して何らかの影響を与えること…

拓海広志「『エンデの遺言』に寄せて」

『エンデの遺言』は、日本各地で盛り上がってきた地域通貨ブームにポシティブな影響を与えた本です。 本書を読みながら僕が思ったことは、地域もまた多様性を前提として成り立っている以上、地域通貨を成り立たせる要件の一つである「価値観の共有化」をどの…

拓海広志「『美しい星』に寄せて」

文化概念としての天皇を重視していた三島由紀夫氏は、たとえそれが幻想であっても、天皇を伝統的に確立された文化として中心に据えておかねば、日本というアイデンティティが成り立たなくなるという危機感を抱いていた人でしょう。 『美しい星』は三島氏にし…

拓海広志「『弟』に寄せて」

螺旋状に重なり合う人生を、強い絆を持って共に歩んできた石原慎太郎さんと裕次郎さん。その歩みを辿りながら、鮮やかに蘇ってくる「昭和」という時代。『弟』は、僕が読んだことのある慎太郎さんの小説の中では一番面白かったです。 特に「少年期」「海へ」…